元の間取りを活かしつつ収納力を倍増！理想を叶えたマンションリフォーム事例
Yuu（尾間紫）
一級建築士、 インテリアコーディネーターとして数多くの現場経験や相談実績をもち、住宅リフォームコンサルタントとして快適な住まいづくりのノウハウを発信している。
マンションで動かせない壁がある！？元の間取りを活かしながら理想を叶える
リフォーム前：平面図
リフォーム後：平面図
リフォーム前後の平面プラン（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
築17年のマンションをリフォーム。間取り変更に制約がある中、さまざまな工夫を凝らすことでゆとりある収納を実現しつつ、以前よりひろびろと感じさせる住まいへと生まれ変わりました。
こちらにお住まいのY様ご家族は、元々はLDKの面積を広げたいと考えていたとのこと。しかし間仕切りが構造壁になっているため、移動や撤去ができず悩んでいたそうです。
そんな時、野村不動産パートナーズに相談したところ、担当者から「間取りを変えなくても空間を広く見せるアイデアはたくさんあります」と提案され、さらに予算内でできることを3Ｄで複数提示してくれたことで、納得いくまで検討することができたそうです。
結果、元の間取りを活かしながら、ゆとりの収納と美しい日常という理想を叶えるマンションリフォームが実現しました。家具の配置などもアドバイス通りにしてみたら、本当に広く見えて驚いているとY様。
それでは、そのリフォームの様子をビフォー・アフターの写真と共にご紹介しましょう。
吊戸棚がなくても大丈夫！内外を繋ぐ連続デザインで広々ＬＤＫを実現
リフォーム後：LDK
リビングからキッチン方向を見る（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
リビングからキッチン方向を見たビフォー・アフターの写真です。
リフォーム前は、対面式キッチンではありますが、間仕切り壁で囲まれていて、頭上には吊戸棚が設置されていました。
これは、キッチンは隠して独立させることが当たり前だった20年ほど前に人気があったスタイル。しかし、壁に囲まれたキッチンは暗く閉塞感があり、エアコンが届きにくい、空間が分断されるのでLDKが狭く感じられるなどの悩みが少なくありません。
今回のリフォームでは、吊戸棚とキッチン前の壁を取り払って、明るく開放的なオープンスタイルへと変更。新しいシステムキッチンはデザイン性と機能性に優れていて、美しさを維持しやすいのはもちろん、吊戸棚が無くてもこれまで以上の収納力があります。
今やキッチンは隠すものではなく見せるもの。高品質なシステムキッチンはまさにインテリアの主役になります。
リフォーム前：LDK
リフォーム後：LDK
LDK入り口から全体を見渡す（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
こちらは、LDKの入り口から空間全体を見渡したビフォー・アフターの写真です。ソファーは一番奥の壁面に配置し、吊戸棚を取り払ったことで、視線が通るようになり、部屋が広く感じられるようになりました。
ここでまたひと工夫。こういった広々とした部屋はのっぺりとした印象になりがちですが、キッチンの頭上に間接照明を組み込んだ板張りの折り下げ天井を設置。天井面でキッチン部分をさりげなくゾーニングすることで、メリハリのある上質な空間を作り出しています。
この板張りの天井は、ご主人様のアイデアによるもの。背面に設置されたディスプレイ棚など、あちこちに飾られた美しい花は、フラワーアレンジメントを嗜む奥様の作品です。
お気に入りのウォールナットのダイニングテーブルには、アンティークなペンダントライトが温かな光を添え、深みのある優雅なダイニング空間に。まさに、ご夫婦の理想が詰まった空間です。
リフォーム後：LDK
LDKからテラスへ（設計・施工：野村不動産パートナーズ）LDK空間をさらに広く感じさせているのが、屋外とのつながりの強化です。
窓の外に広がるテラスを、室内のインテリアとコーディネートしたウッドデッキ風タイルで仕上げ、屋外空間を室内の延長としてデザイン。これにより内外の一体感が生まれ、実際の面積以上の広がりを感じられるようになりました。
室内だけでなく、窓の外にも少し目を向けると、解放感のある広々とした空間づくりができるようになります。
間取りの工夫で収納力を倍増！大型ウォークインクローゼットも圧迫感無し
リフォーム前：洋室 2
リフォーム後：洋室 2
洋室2の大型ウォークインクローゼット（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
個室として使用する洋室は、徹底的に間取りを見直し。通路として使われていた空間などを有効活用することで、以前に比べて2倍以上の収納スペースを確保しています。
大型のウォークインクローゼットには、趣味のアウトドア用品をたっぷり収納。出入口を格子の引き戸にすることで、開閉に必要な面積を最小限にしつつ、透け感のあるデザインで圧迫感を感じることもありません。
洋室2の壁面クローゼットと造作家具の本棚（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
トイレに手洗い、洗面所にはシックなタイル、浴室は肩湯付きにグレードアップ
リフォーム前：トイレ
リフォーム後：トイレ
トイレ、洗面、浴室も最新の設備とインテリアに一新しています。
トイレは、以前は手洗い付きタンクの便器でしたが、機能性とデザイン性を兼ね備えた一体型便器に交換し、壁面に新たに手洗い器を設置しました。2つのペンダントライトが、洗練されたトイレ空間に、遊び心を加えています。
リフォーム前：洗面所
リフォーム後：洗面所
トータルでコーディネートされた洗面所（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
洗面所は、カウンターの上に洗面ボウルを設置するベッセルタイプをセレクト。壁面にはタイルを貼ってシックなイメージへと一新しました。浴室は肩湯付きのハイクラスのシステムバスに交換し、自宅でのバスタイムが楽しみになりそうです。
これら水まわりのインテリアも、他の部屋と同様に白×グレー×ウッドでトータルコーディネート。心地よい安らぎと豊かさを感じさせる住まいへと生まれ変わっています。
リフォーム前：浴室
リフォーム後：浴室
リフォームは納得いくまで打合せ、信頼できるパートナーと作り上げる
リフォーム後：玄関
サーフボード型のミラーがアクセントの玄関（設計・施工：野村不動産パートナーズ）
玄関の様子です。サーフボード型のミラーはご主人様のアイデア。右奥には、スポットライトに照らされたニッチがあります。ここは、元々ドアがあった場所ですが、間取りを見直したことで、暮らしのゆとりを感じさせる素敵なコーナーに生まれ変わりました。
心から満足するリフォームにたどり着くためには、住む人のライフスタイルや好みを納得いくまで反映させたプランが必要です。そのためには、パートナーとなるリフォーム会社選びが重要に。
Y様も、プランやデザインを決める際、野村不動産パートナーズの担当者と納得いくまでとことん追求したとのこと。「クライアントの要望を拾おうとする姿勢が強く、信頼できると感じました」とおっしゃっていました。
リフォームは、住む人の思いを形にしていく家づくりの作業です。良いパートナーと共に、心から満足できるリフォームを目指してみてください。
