忙しい人ほど上手に使ってる!食洗機の隠れた実力でもっと楽しく便利に


Yuu(尾間紫)
一級建築士、 インテリアコーディネーターとして数多くの現場経験や相談実績をもち、住宅リフォームコンサルタントとして快適な住まいづくりのノウハウを発信している。
肉の脂汚れに圧倒的に強い!食洗機で手間も水道光熱費も削減
肉の脂に強い食洗機。高温のお湯で洗うからすっきり!
(※1)食器洗い乾燥機NP-TZ500「汚れレベル1」「低温」、NP-TH5「スピーディ」「低温」、NP-TA5「スピーディ」、NP-TSK1「低温ソフト」、NP-TSP1「低温ソフト」、NP-TCR5「スピーディコース」「低温ソフトコース」のときを除く(資料提供:パナソニック)
忙しい人ほど、時間の使い方が上手なもの。手洗いでは30分~1時間はかかってしまう食器洗いも、食洗機に任せれば、その時間を丸ごと、家族との団らんや自分の時間にあてることができます。中には、睡眠時間が増えたという声も。
経済産業省のレポート「家事の強い味方、食器洗い機」でも、忙しい共働き世帯の増加が食洗機の普及を後押ししていると指摘。使いこなせば、家事が楽になるだけでなく、暮らしにゆとりが生まれ、食生活をもっと豊かにしてくれます。また、水道光熱費の削減につながるという嬉しいメリットもあります。
そんな実力をしっかり発揮させるために、まずは特長を知っておきましょう。食洗機は、高温のお湯を高圧で噴き出して、汚れを一気に落とします。ハンバーグや焼き肉などを食べ終えた後のお皿についた肉の脂汚れや、ミキサーのカッター、泡だて器のような複雑な器具もすっきりきれいに。
豚や牛の脂が溶ける温度帯は一般的に40~50度前後ですが、手洗いではそこまでの温度は使えず、どうしてもスポンジやお皿、手に肉の脂のベタベタが残りがちです。そのスポンジや手を洗うのもひと手間で、手荒れの原因にもなることも。
食洗機なら50度以上のお湯(※1)でざぶざぶと洗い、仕上げはしっかり乾燥。実は、濡れたスポンジや布巾は、雑菌が繁殖しやすく、洗った食器を再汚染してしまう可能性が。食洗機なら最後まで手を触れずに済み、手洗いより清潔に保てる、これも食洗機の実力のひとつです。
複雑な形状のものや、手洗いでは危険なものも食洗機ですっきり洗えます。
フードプロセッサーの粉砕用カッターや泡だて器、すり鉢のような複雑な形状のものも食洗機の得意分野。ノズルから噴射する高圧の水流ですみずみまできれいに洗い流してくれます。
ちょっと凝った料理やケーキ作りに挑戦したいと思っても、後片付けの大変さがハードルになってしまいがち。食洗機があれば、そんな心配も不要です。気軽にチャレンジできるので、毎日の食卓がより豊かになること間違いなしです。
手洗い用の洗剤はお肌に優しく作られていますが、食洗機用は洗浄力を高める成分で構成されています(資料提供:パナソニック)
手洗いと食洗機では、使う洗剤も異なります。食洗機用の洗剤は、手に直接触れることがない分、より強力な洗浄成分や漂白成分が入っているので、汚れが落ちやすくなっています。
もうひとつ忘れてはならないのが、手洗いより食洗機の方が水道光熱費を削減できてエコだということ。試算(※2)によると、手洗いに比べて、水道光熱費や洗剤が年間約29,500円節約できるとしています。浮いた分でちょっと贅沢な食事や、新しい調理道具をそろえるのもいいですね。
こういった食洗機の特性を押さえておくと、もっと便利に効果的に使いこなすことができるようになります。
※2)パナソニックによる試算。手洗いと、ビルトイン食器洗い乾燥機(NP-45MD9SP)1回あたりの経費の差に「1日2回×365日」で算出。
食器の並べ方の基本ルール!乾燥不足や臭い残りの対策も
箸は下向き、スプーンやフォークは上向きが基本です(資料提供:パナソニック)
食洗機は並べ方で洗いあがりが変わります。まずは基本のルールから。
この4つの基本をしっかり守るだけでも、汚れ残りや食器の水たまりを防ぎやすくなります。
ちなみに箸は口が当たる部分を下向きに、スプーンやフォークは上向きに入れるのが汚れ落ちをしやすくするコツ。
注意したいのが軽いものやお弁当のシリコン皿などの小さなアイテム。強い水流で吹き飛ばされると、洗えないだけでなく、ヒーターに触れると故障の原因にもなります。そんな時は、小物をまとめる小物カゴ使いましょう。最近では小物をまとめて入れるホルダーがついた機種もあります。

シリコンカップ、クッキー型、小皿、調味料皿などが飛ばされないよう、上かごで押さえてまとめ洗いができるちょこっとホルダーがついた機種も(パナソニック)
食洗機の庫内が臭う、食器に臭いが残っている、乾燥しきれず濡れているといった困りごとがあったら、使い方や設定を見直してみましょう。
庫内の臭いの原因で多いのは、魚の皮やニンニクなどの強い臭いがついた残菜をそのまま入れてしまうこと。
そんな時は、残菜フィルターをていねいに洗い、通常の2倍量の洗剤を使用し、食器を入れずに強力コースで運転しましょう。詳細は取扱説明書の確認を。
臭いを防ぐには、食べ残しをそのまま入れず、不要な布切れや古新聞などでいったん拭うといいでしょう。臭い対策になるだけでなく、排水をきれいにすることで環境保護にもつながります。
お皿に臭いが残っている時は、汚れが落ち切れていない可能性があります。セットの仕方を見直し、食器同士のスキマを開けて、水流がしっかり当たるようにしましょう。
乾燥不足は、選んだコースや食器の材質、室温などの条件によって起こることがあります。設定を変更して乾燥効果を高めることができますので、取扱説明書を確認しましょう。
ランチョンマットやガラスのボウルも丸洗い!食洗機が使えない製品の確認を
シリコンビブはお手入れ簡単。食洗機対応製品を選びましょう。
食器だけでなく、さまざまなアイテムを食洗機に任せることができれば、毎日の暮らしがもっと便利に楽しくなります。
例えば、食洗機対応のランチョンマットなら、食器と一緒に食洗機で洗えるので、とても便利。食事中に周囲を汚しやすい小さな子供がいるご家庭の場合は、ランチョンマットに加えて、シリコンビブ(お食事エプロン)やベビー食器もまとめて食洗機に入れられるようにしておけば、後片付けがぐんと楽になります。
朝食には、グリルパンにソーセージや野菜を入れて、トースターやグリルでまとめ焼き。そのまま食卓へ出し、食べ終わったら食洗機に任せれば、忙しい朝でもしっかり朝食が頂けます。
他にも、サラダを作る際に食洗機対応の耐熱ガラスのボウルを使うアイデアも。ボウルにそのままサラダを盛り付け、食卓でシェア。見た目が涼やかで美しく、食後はそのまま食洗機に入れれば、指紋なども気にすることなく、ぴかぴかに洗い上げてくれます。
食洗機対応の耐熱ガラスのボウルをそのままサラダボウルに。食洗機なら指紋などを気にせずぴかぴかに洗い上げます。
ペットボトルや水筒の細かいパーツ洗いも食洗機ならお手のもの。ただし飛ばされないよう対策も忘れずに。まな板にも食洗機に対応した製品があり、鍋やフライパンは取っ手が取れるタイプなら食洗機に入れやすくなります。
ただし、食洗機が使えない製品を確認しておくことも忘れずに。高温やアルカリ洗剤に弱い食器は変色、くもり、破損の原因になります。カットグラスや、クリスタルガラス、強化ガラス、アルミ食器、漆器、木製のまな板、金メッキ、銀メッキ、銀製品、耐熱性の低い樹脂製品などは手洗いをしましょう。
最近では、食洗機の普及と共に、キッチンまわりのアイテムの売れ筋が変わり、食洗機に対応した製品が増えています。徹底的に手間を省きたいなら、食器やカトラリーはもちろん、それ以外のアイテムでも食洗機対応製品を選んでみてはいかがでしょう。
食洗機の寿命は?最新型の食器洗い乾燥機なら洗い上りもエコ性能も進化
最適な洗剤量を自動投入、臭いを抑制・除菌、ドアの開閉や食器セットがスムーズな最新機種、ビルトイン食器洗い乾燥機K9/M9 Plus Series(パナソニック)
食洗機は年々進化しています。
こちらは最新型のビルトイン食器洗い乾燥機。液体洗剤の自動投入機能や、庫内の臭いや除菌をする機能の追加、カゴのデザインの進化によって小物をまとめて洗えたり、以前より食器が効率的に入れやすくなっていたり。もちろん、洗浄力やエコ性能も進化しています。
液体洗剤を洗剤タンクに入れておくと自動的に庫内へ投入されます。約30回分(パナソニック)
食洗機の寿命はおよそ10年。そろそろ時期のご家庭は、壊れる前に新しい機種の検討を始めてみてもいいかもしれません。
ビルトイン食器洗い乾燥機の交換リフォームの場合、現在の設置状況や配管の状態にもよりますが、一般的には半日ほどで完了します。
忙しい日々だからこそ、食洗機を賢く使いこなしたいもの。ちょっとした工夫で隠れた実力を引き出して、毎日をもっと楽しく便利にお過ごしくださいね。
※コラムの内容や掲載商品は執筆時(2025年6月時点)の情報であり、予告なく変更される場合がございます。最新情報をご確認下さい。

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